No.030
一つ目小僧
HITOTSUME-KOZO


『夭怪着到牒』より「一つ目小僧」
パブリックドメイン(Wikimedia Commons)
◆ でんしょう
坊主頭の小さな子どもの姿で、顔のまんなかに大きな目がひとつ。長い舌をぺろりと出した姿で描かれることもあります。夜道や古い屋敷にひょっこり現れて、人を驚かせるといわれています。振り向いた人がひとつ目に見つめられて腰を抜かす、という話は各地に残っていますが、驚かすだけで、ひどい目にあわせる話はあまり聞かれません。どこか愛嬌のある妖怪です。
一つ目の妖怪は、唐傘お化けや一本だたらなど、ほかにもたくさんいます。民俗学者の柳田國男は、こうした一つ目の妖怪について、かつてまつられていた神さまが、だんだん信じられなくなるうちに妖怪として語られるようになった姿ではないか、と考えました。江戸時代の絵や読み物にもたびたび登場し、小僧姿の妖怪の代表のひとりとして描かれてきました。