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No.044

見越し入道

MIKOSHI-NYUDO

見越し入道
ドット絵ピクセル妖怪 描きおろし
『画図百鬼夜行』より「見越」
参考:昔の絵鳥山石燕(1776)
『画図百鬼夜行』より「見越」
パブリックドメイン(Wikimedia Commons)
よみ
MIKOSHI-NYUDO
ぶんるい
道の怪
でるところ
夜道・坂道・辻

◆ でんしょう

夜道や坂道で、目の前に坊主がひとり立っている。何だろうと見上げると、相手は見上げるほどにぐんぐん背が伸びて、首をそらしてもてっぺんが見えないほどの大入道になってしまう――見越し入道は、そんなふうに語られる妖怪です。見上げつづけているうちに、後ろへひっくり返ってしまうという話も残っています。けれど、あわてずに「見越した」「見抜いたぞ」と声をかけると、すっと消えてしまうと各地で言い伝えられています。

正体は、狸や狐、いたちなどが化けたものだ、という話が多く聞かれます。江戸時代には鳥山石燕の『画図百鬼夜行』にもその姿が描かれ、草双紙と呼ばれる絵入りの読み物では、化け物たちの親分のような役まわりでたびたび登場しました。こわいけれど、正体を見抜かれると消えてしまう。人と化け物の知恵くらべのような面白さをもった妖怪です。

◆ この妖怪のよみもの

見上げ入道、次第高 — 呼び名と「消し方」でたどる見越し入道見上げるほど大きくなる坊主・見越し入道。佐渡の見上げ入道、中国地方の次第高など土地ごとに呼び名がちがい、「見越した」のひと言や、頭から足もとへ見下ろす目の動かし方で消えると語られてきました。名前と消し方から、夜道の妖怪をゆるりとたどります。