No.033
牛鬼
USHIONI


『百怪図巻』より「うし鬼」
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◆ でんしょう
牛の頭に、鬼のような体、あるいは蜘蛛のような脚をもつといわれる妖怪。近畿・中国・四国・九州など西日本の海辺に多く伝わり、夜の浜や岩場に現れて人を襲うと語られてきました。海だけでなく山の淵や滝に棲むという土地もあり、姿や性質は場所によってさまざまです。江戸時代の妖怪画には、牛の頭に蜘蛛のような体という、なんとも不思議な姿で描かれたものもあります。
島根県の石見地方などには、牛鬼が「濡れ女」と組んで現れる話が残っています。海辺で赤ん坊を抱いた女が「少しのあいだ、この子を抱いていて」と頼み、言われるままに抱くと、赤ん坊は石のように重くなって手から離れません。動けなくなったところへ、海から牛鬼がやってくる――そんな、ぞっとする言い伝えです。