No.054
茨木童子
IBARAKI-DOJI


『新形三十六怪撰』より「老婆鬼腕を持去る図」
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◆ でんしょう
大江山の鬼の頭領・酒呑童子に仕えた鬼たちのなかで、いちばんの家来とされるのが茨木童子です。源頼光と四天王が大江山に乗りこんだとき、多くの鬼が討たれるなかで、茨木童子は逃げのびたと語られることが多く、その後の話がいくつも残っています。生まれについては、摂津の茨木(いまの大阪府)とする説や、越後(いまの新潟県)とする説などがあり、ひとつには決まっていません。
茨木童子の話でよく知られているのは、片腕をめぐる物語です。都で四天王のひとり渡辺綱に腕を切り落とされ、のちに人の姿に化けて、その腕を取り返しに来たといわれています。美しい女や年老いた女に姿を変えて人に近づくところから、化けるのが得意な鬼として描かれることも多く、能や歌舞伎の舞台でもおなじみの鬼になりました。