No.041
輪入道
WANYUDO


『今昔画図続百鬼』より「輪入道」
パブリックドメイン(Wikimedia Commons)
◆ でんしょう
炎に包まれて燃えさかる牛車の車輪。その真ん中に、坊主頭の男の大きな顔がついている――それが輪入道です。夜の通りをごろごろと転がっていき、その姿を見た者は魂を抜かれてしまう、といわれています。「入道」はもともと仏門に入った人のことですが、妖怪の名前では、坊主頭の大きな男の怪をさすことが多い言葉です。
輪入道の姿をいまに伝えているのは、江戸時代の絵師・鳥山石燕の妖怪画集『今昔画図続百鬼』です。牛車は、平安時代の貴族たちが乗った、牛に引かせる車。江戸の人々にとっては、遠い昔の都を思わせる乗り物でした。その古い車輪が火に包まれ、真ん中の顔がこちらをにらんでいる。一度見たら忘れられない姿です。