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No.042

火車

KASHA

火車
ドット絵ピクセル妖怪 描きおろし
『画図百鬼夜行』より「火車」
参考:昔の絵鳥山石燕(1776)
『画図百鬼夜行』より「火車」
パブリックドメイン(Wikimedia Commons)
よみ
KASHA
ぶんるい
葬送の怪
でるところ
葬列・墓場・寺

◆ でんしょう

葬式の行列や墓場に、にわかに黒い雲がわき、風や雷とともに何者かが棺から亡骸をさらっていく――そんな話が各地に残っています。そのしわざとされるのが火車です。姿ははっきり語られないことも多いのですが、年を経た猫が化けたもの、あるいは猫又がなるものだといわれることがよくあり、炎をまとった大きな猫のような姿で描かれてきました。

もとになったのは、仏教でいう「火車」。悪いおこないを重ねた人が亡くなるとき、地獄から迎えに来て罪人を乗せていく、燃えさかる車のことです。このおそろしい車のイメージと、亡骸に猫を近づけてはいけないという言い伝えとが重なって、亡骸をさらう妖怪の話になっていったと考えられています。棺の上に刃物を置いたり、お坊さんが法力で追い払ったりして、亡骸を守ったという話も伝わっています。

◆ この妖怪のよみもの

火車と「火の車」— 地獄の車が、亡骸をさらう猫の妖怪になるまで葬列から亡骸をさらう妖怪・火車。その名は、仏教で罪人を地獄へ運ぶ燃える車から来ています。「家計が火の車」ということばとのつながり、猫と結びついたわけ、猫が恩返しをする昔話「猫檀家」まで、ゆるりとたどります。