◀ 図鑑の一覧へ ピクセル妖怪

No.021

提灯お化け

CHOCHIN-OBAKE

提灯お化け
ドット絵ピクセル妖怪 描きおろし
『百物語』より「お岩さん」
参考:昔の絵葛飾北斎
『百物語』より「お岩さん」
パブリックドメイン(Wikimedia Commons)
よみ
CHOCHIN-OBAKE
ぶんるい
道具の怪
でるところ
軒先・夜道

◆ でんしょう

古くなった提灯が化けたといわれる妖怪。張った紙が横にぱっくりと裂けて大きな口になり、そこから長い舌をべろりと出します。裂け目の上には目が浮かび、軒先にぶら下がったまま、ぬっと顔を見せる――そんな姿で描かれてきました。

提灯は、電灯のなかった時代に夜道を照らしてくれた大切な灯りです。手に下げて歩けば足もとを照らし、家の軒に下げれば目じるしになる。そんな頼りになる道具が、ある晩とつぜん笑いだしたら……。人をひどく傷つけるような話はあまり残っていませんが、灯りが急に顔を持つ、それだけで夜の心細さはぐっと増したことでしょう。

◆ この妖怪のよみもの

提灯お化けとお岩さん — 北斎の絵と『四谷怪談』の提灯破れた提灯に顔が浮かぶ――提灯お化けのこわさは、夜を照らす灯りが顔になるところにあります。葛飾北斎の「お岩さん」や、歌舞伎『東海道四谷怪談』の提灯の仕掛けまで、夜の灯りと怪談の結びつきをゆるりとたどります。