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No.058

船幽霊

FUNAYUREI

船幽霊
ドット絵ピクセル妖怪 描きおろし
『絵本百物語』より「船幽霊」
参考:昔の絵竹原春泉(1841)
『絵本百物語』より「船幽霊」
パブリックドメイン(Wikimedia Commons)
よみ
FUNAYUREI
ぶんるい
海の怪
でるところ
夜の海・沖

◆ でんしょう

海で命を落とした人の霊が、仲間をふやそうとして船をおそう――そう語られてきた海の妖怪です。夜の沖や霧の深い晩、お盆のころなどに、海の中から白い手がいくつもあらわれ、「柄杓を貸せ」と声をかけてくるといわれています。言われるままに柄杓を渡すと、それで海の水をどんどんくみ入れ、船を沈めてしまうのだそうです。

そこで船乗りたちは、底を抜いた柄杓を渡すとよい、と言い伝えてきました。底がなければ、いくらくんでも水は入りません。船幽霊は船の姿であらわれることもあり、ぶつかりそうになっても、よけずにまっすぐ進むと、すっと消えてしまうという話も残っています。土地によって呼び名もさまざまで、西日本には「アヤカシ」と呼ぶところもあります。