No.047
大百足
OMUKADE


「藤原秀郷の百足退治」(三枚続・米国議会図書館蔵)
パブリックドメイン(Wikimedia Commons)
◆ でんしょう
年を経て、山をぐるりと取り巻くほど大きくなったという百足の妖怪。いちばん有名なのは、近江国(いまの滋賀県)の三上山に棲んでいたという大百足です。琵琶湖に住む竜神の一族を苦しめていたと語られ、夜に山から下りてくるときは、たくさんのたいまつが連なって動いているように見えたといわれます。
この大百足を退治したのが、平安時代の武将・藤原秀郷、またの名を俵藤太です。平将門を討ったことでも知られるこの武将が、竜神に頼まれて弓で大百足を射たという話は、物語や絵巻になって広く親しまれてきました。百足は戦の神・毘沙門天のお使いともいわれ、こわいだけでなく、強さをあらわす生きものとしても見られてきました。