◀ 図鑑の一覧へ ピクセル妖怪

No.069

送り犬

OKURIINU

送り犬
ドット絵ピクセル妖怪 描きおろし
『狂歌百物語』より「送狼(おくりおおかみ)」
参考:昔の絵竜斎閑人正澄(1853)
『狂歌百物語』より「送狼(おくりおおかみ)」
パブリックドメイン(Wikimedia Commons)
よみ
OKURIINU
ぶんるい
山の怪
でるところ
夜の山道・峠

◆ でんしょう

夜の山道をひとりで歩いていると、後ろからひたひたとついてくる犬がいる――そんな言い伝えが、各地の山あいに残っています。こちらが立ち止まれば止まり、歩きだせばまたついてくる。そして、もし道で転んでしまうと、とたんに襲いかかってくるといわれています。けれども、転んでしまっても「どっこいしょ」とひと休みしたふりをすれば、送り犬は襲ってこないのだとか。

無事に家まで帰り着いたら、「送ってくれてありがとう」とお礼を言うと、送り犬は山へ帰っていく、という話もあります。ほかの獣から人を守るためについてきていたのだ、と語る土地もあり、こわいだけの存在ではありません。地方によっては「送り狼」とも呼ばれ、かつて日本の山にいたニホンオオカミへの畏れと敬いが、この妖怪に重なっているとみられています。