No.13
のっぺらぼう
NOPPERA-BO


『狂歌百物語』より「のっぺらぼう」
パブリックドメイン(Wikimedia Commons)
◆ でんしょう
夜道で出会った人がふと顔を上げると——そこには目も鼻も口もない、卵のようにつるりとした顔。悲鳴を上げて逃げ出した先の蕎麦屋で「どうしました」と声をかけられ、事情を話すと、店の主人が自分の顔をつるりと撫でて一言。「その顔は、こんな顔でしたかい」。
小泉八雲が「むじな」として書きとめた、江戸・紀伊国坂の有名な怪談です。のっぺらぼうは人を傷つけることはなく、ただ驚かせて喜ぶだけ。正体はむじなや狐が化けた姿だといわれています。顔がないのに、どこか愛嬌があるのはそのせいかもしれません。