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No.034

鵺

NUE

鵺
ドット絵ピクセル妖怪 描きおろし
『今昔画図続百鬼』より「鵺」
参考:昔の絵鳥山石燕(1779)
『今昔画図続百鬼』より「鵺」
パブリックドメイン(Wikimedia Commons)
よみ
NUE
ぶんるい
夜空の怪
でるところ
都の夜空・黒い雲の中
伝承地
  • 京都府 — 『平家物語』で、源頼政が鵺を射落としたと語られる平安京の御所

◆ でんしょう

『平家物語』に登場する、正体のわからない怪物。平安時代の終わりごろ、夜ごと黒い雲とともに御所の上に現れ、天皇を苦しめたといわれています。弓の名手・源頼政が矢で射落としてみると、頭は猿、胴は狸、手足は虎、尾は蛇という、いくつもの獣を継ぎ合わせたような姿をしていた、と語られています。どの獣のどこが組み合わさっているかは、書物によって少しずつちがいます。

じつは「鵺(ぬえ)」は、もともと鳥の名前です。夜の森でヒョー、ヒョーとさびしげに鳴く鳥で、いまのトラツグミのことだと考えられています。『平家物語』では、この怪物の鳴き声が鵺に似ていた、と書かれています。声だけが聞こえて姿の見えない夜の鳥の名前が、やがて得体の知れない怪物そのものの名前として呼ばれるようになっていきました。

◆ この妖怪のよみもの

源頼政の鵺退治 — 『平家物語』と能「鵺」、射た側と射られた側から読む『平家物語』で、夜ごと御所をおびやかした怪物・鵺を射落とした源頼政。弓の名手が選ばれたわけ、矢を放つ前の祈り、そして射られた鵺の側から語りなおす能「鵺」まで、ひとつの退治劇をふたつの目線でゆるりと読みます。