No.050
垢嘗
AKANAME


『画図百鬼夜行』より「垢嘗」
パブリックドメイン(Wikimedia Commons)
◆ でんしょう
人が寝しずまった夜ふけ、だれもいない風呂場にしのびこみ、桶や湯船にこびりついた垢をぺろぺろとなめていく妖怪です。古い家や、手入れされずに荒れた湯殿に出るといわれています。人をおそうわけではなく、ただ垢をなめるだけ。それでも、夜の風呂場で何かが舌を動かしていると思うと、なんだか落ち着きません。
垢嘗の姿を広く知らせたのは、江戸時代の絵師・鳥山石燕の妖怪画集『画図百鬼夜行』です。ぼさぼさの髪に長い舌をのぞかせ、風呂場にたたずむ姿で描かれています。古くからの言い伝えはあまり多く残っていないといわれ、どんな妖怪なのかは、この絵から想像されてきたところも大きいのです。