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No.035

ぬらりひょん

NURARIHYON

ぬらりひょん
ドット絵ピクセル妖怪 描きおろし
『百怪図巻』より「ぬらりひょん」
参考:昔の絵佐脇嵩之(1737)
『百怪図巻』より「ぬらりひょん」
パブリックドメイン(Wikimedia Commons)
よみ
NURARIHYON
ぶんるい
人の姿の怪
でるところ
人の家・座敷

◆ でんしょう

頭の後ろが大きく張り出した、着物姿の老人の妖怪。江戸時代の妖怪絵巻や、鳥山石燕の『画図百鬼夜行』にその姿が描かれています。ところが古い絵には説明がほとんど添えられておらず、どこに出て何をする妖怪なのかは、はっきりわかっていません。名前のひびきから、ぬらりくらりとつかみどころのない者として想像されてきました。

いまよく知られている「忙しい夕方、いつのまにか家に上がりこんでくつろいでいる」「妖怪の総大将」といった姿は、主に近代、とくに昭和に入ってからの妖怪の本などで語られるようになった性格づけです。古くからの言い伝えというより、絵と名前をもとに後の人がふくらませたイメージ、と考えるのがよさそうです。説明がないからこそ、見る人の想像をかきたててきた妖怪といえるかもしれません。

◆ この妖怪のよみもの

ぬらりひょんはいつ「総大将」になった? — 説明のない古い絵と、あとから生まれた性格「妖怪の総大将」として知られるぬらりひょん。けれど江戸時代の古い絵には、そんな説明はほとんどありません。名前だけが添えられた絵巻、「ぬらり」「ひょん」という名前のひびき、近代の本が書き足した性格まで、イメージが育っていった道のりをゆるりとたどります。